長男になってしまった男性への復縁工作が成功した事例
「大したことじゃない理由でした。でもきっと、その対したこと無いことの積み重ねが、妻にも僕にも負担になったんだと思います」
そう語る依頼者(20代後半)は、がっくりと肩を落としました。
ターゲットである奥様(20代後半)との出会いは大学時代。
穏やかに付き合い始めて、卒業後も穏やかに付き合い続け、そして結婚。
結婚生活も穏やかに続くと思われたが、結婚して2年経ったある日、離婚を求められた。
「最初は理由がわからなかったです。喧嘩もしたことがなかったですし、双方の実家にも、仕事にも、何も問題はない。僕はそう思っていたんです」
どうしてか理由がわからない依頼者は、理由の説明を求めました。
すると奥様は、「本当にわからない?」とため息を吐かれたそうです。
曰く、結婚する前の同棲時代から、あなたのだらしが無いところが我慢できなかった。
でもそれもあなただし、フォローできるところはしようと思った。
だけど、どうしても我慢できないことがある。
トイレの使い方だ。
使ったあとは自分で掃除をして、綺麗に拭いてと、結婚前の同棲していたときからずっと言ってきた。
でもあなたは変わらない。
あなたが汚すトイレを掃除するのはもう嫌だ。
一度もう嫌だと限界を感じると、あなたの全てが嫌になったしフォローする気になれなくなった。
もう無理だから離婚してください。
立て板に水でまくし立てられた依頼者は何も言えず、そういえばトイレ掃除に関して言われていたことを思い出したけれど、「まさかそんなことで…」との気持ちが生まれ、そしてそれを口に出してしまいました。
「そんなことよ!でもあなた、そんなこともできないじゃない!たったひとつ、たったひとつのわたしのお願いも聞いてくれないのよ!あなたが汚したトイレを掃除するのはもう嫌なの!」
そう言われてもやはり納得はできなかったが、そんなに自分のトイレの使い方はよくないのかとプライドが傷付いた面やターゲットの剣幕に負けた部分もあり、その場で離婚に同意してしまったそうです。
「そうは言いながらもすぐは出ていかないだろうと思っていたら、次の日にすぐ出て行ってしまって。どうすればよいのかわからず、ジースタイルさんに電話をしてしまいました」
恐らくターゲットは、実際に依頼者がトイレ掃除をしないことを怒って離婚を決意したわけではないことを察することかできました。
復縁調査のメインは接触での離婚理由の調査が主になります。
調査と平行しながら、ターゲットに接触します。
調査の結果、結婚後に取得していた資格を利用し、奥様はネイリストの仕事をしていることが判明しましたので、客として店に赴き接触をすることにしました。
年齢が近い女性工作員を、客として派遣します。
ターゲットと同じ地元出身ということにし、その話題から盛り上がるようにします。
また服装の趣味や口癖等も調査し、それらをターゲットにフィットさせ、尚更親しみを持ちやすい設定にしました。
案の定自分と似ている調査員に心を許したターゲットは、なんと一度目の接触で連絡先を工作員に教えてくれました。
これには工作責任者も驚きましたが、ターゲットは元々オープンマインドな性格なようで、運がよかったのもあります。
LINEのやりとりの中で最近離婚をしたことを聞き出し、自然な形で離婚の理由を聞きます。
「元旦那って、同じことを何回言ってもすぐ忘れちゃうの。自分のこと何もできないし。結婚して一緒に住んでるっていうより、「わたし子供産んだっけ?」って親みたいな気分になって、じゃあ旦那いらなくない?みたいな」
やはり、トイレ掃除をしないことが本質ではなかったようです。
「でも男の人ってみんなそんなとこがあるよね。気を許しているからこそ甘えちゃうんだと思うよ。だからって自分のことを自分でできないっていうのは良くないよね」
そう返事を返し、依頼者をかばいつつもターゲットの気持ちを考え、
「わかってるんだけどねー。離婚早まった気がしないでもないけど、でもやっぱあのままじゃあ子供も作れないし無理だわー」
”離婚早まった気がしないでもないけど”。
この発言は大きな収穫です。
「後悔してるんだったら、旦那さんと復縁とかしないの?最近芸能人とかでも復縁婚する人って多いけど」
そう問いかけると、
「どうかなぁ。無いとは言えないかもしれないけど、今すぐは考えれないや」
との返事で、可能性が0ではない確認がとれただけでも充分です。
依頼者にもこの内容を伝え、恋愛コンサルとともに自己改善に活かしてもらいます。
ターゲットと工作員の関係を続けながら、本格的に復縁工作を開始します。
方法は簡単です。
依頼者とターゲットは離婚をしたばかりであり、未だに住んでいた家の整理は終わっていません。
接触するタイミングは何度もあります。
その接触の度に、きちんと家を掃除して、以前のようにいい加減で何もかもを任せっぱなしな姿を見せないこと。
そして自分は離婚に同意したことを後悔していると、きちんと伝えることです。
復縁工作はすれば良いものではなく、復縁復縁!と縋りまくれば成功するものではありません。
今回のケースのようにターゲットも離婚に後悔している部分があるのであれば、変化をきちんと見せ、ターゲットが離婚を後悔しており復縁について言い易い空気を作るだけで充分です。
また、焦りすぎても良くありません。
急かしてしまうと意固地になるのが多いパターンなので、ターゲットが復縁する気持ちになるまで、じっくりと腰を据えて取り組む必要があります。
案の定、離婚したといっても長い時間をともに過ごし心の繋がりが強かった2人は、離婚をしたはずなのに週の半分以上は一緒に食事にいける関係に戻りました。
ターゲットが依頼者の家に来る機会も多く、その際に幻滅されないように掃除をきちんとします。
ちゃんと変わったこと。
離婚を別れとしてではなく、ターゲットの本気の怒りとして受け入れており反省していることを、行動で示します。
その最中も工作員はターゲットの話を聞き、コンサルタントは関係作りのアドバイスをしました。
3ヶ月が過ぎた頃には工作やアドバイスの回数はほぼなくなり、契約も終了し、アフターサービスでのアドバイスとなります。
そして依頼から半年後。
コンサルには依頼者から、工作員にはターゲットから、ターゲットの妊娠の知らせを受け、このケースは終了しました。
どれだけ言葉を並べても、結局は行動なのです。
行動が伴わなければ、言葉は乾燥した無意味なものになってしまいます。
きちんと行動するという自己改善ができたからこそ、このケースの復縁は成功したように思います。