探偵協会が「別れさせ屋・復縁屋」を認めない理由と、依頼前に知るべき論点
探偵業界には、任意加入の各種団体(いわゆる探偵協会・業界団体)が存在し、浮気調査や行動調査を行う探偵社の一部は、こうした団体の方針やガイドラインに沿って運営しています。
一方で、別れさせ屋・復縁屋の業務(別れさせ工作/復縁工作)については、業界団体側が否定的な見解を示すケースがあり、探偵社によってスタンスが大きく分かれます。
本記事では、探偵協会(業界団体)が否定的な理由として挙げやすい論点と、依頼者側が誤解しないための確認ポイントを整理します。


1. 「探偵業務の範囲」と「工作」の位置づけで見解が分かれる
探偵業の一般的な調査手法としては、尾行・張り込み・聞き込みなどが中心になります。
このうち 聞き込みは、相手から情報を得るために会話を組み立てたり、質問の順序を工夫したりする「誘導的コミュニケーション」が伴うことがあります。
ここで意見が分かれやすいのが、次の点です。
- 団体側:聞き込み(情報収集) と 別れ・復縁への誘導(目的達成型の介入) は別物
- 事業者側:状況次第では 聞き込みの延長線上の支援 と捉えられる場合もある
つまり、争点は「接触の有無」ではなく、“何のために・どこまで介入するか” という業務設計の違いです。

2. 団体が否定的な際に挙げがちな主張(代表例)
業界団体が否定的見解を示す場合、概ね次のようなリスクを挙げることがあります。
- 公序良俗に反する可能性
- 手法次第で刑法・民法・弁護士法などに抵触するおそれ
- 依頼者側もトラブルに巻き込まれる可能性
ただし重要なのは、「工作」というラベルだけで一律に違法・無効が決まるわけではなく、個別の契約内容・方法・態様で判断が分かれる点です。別れさせ工作委託契約の有効性や公序良俗違反の判断枠組みに触れた解説も存在します。
3. 大阪地裁(平成30年8月29日)で示された考え方
別れさせ工作に関連して、大阪地裁 平成30年8月29日判決が言及されることがあります。
この裁判例については、法律系の解説で「当該契約が直ちに公序良俗違反とはいえない」趣旨で紹介されることがあります(※事案・態様により評価は分かれ得ます)。
したがって、情報発信としては、
- 団体の見解(否定的)
- 裁判例・法的解説(個別判断)
の両方を示したうえで、**「方法によって適法・違法の境界が変わる」**と説明するのが、読者の誤解を避けやすい整理になります。

4. 「違法リスク」が現実化しやすいのは、手法がグレーを超えるとき
依頼者の不安が大きいのは、結局のところ「どんな手法を使うのか」が見えにくいからです。
探偵業界でも、調査手法に関して 無断のGPS設置等は違法リスクになり得る旨の注意喚起が見られます。
また、ストーカー規制法の改正により、恋愛感情等に起因するケースでの 位置情報の無承諾取得等 が処罰対象となり得る旨が公的機関から周知されています。
このため、読者(依頼検討者)が確認すべきポイントはシンプルです。
依頼前に必ず確認するチェックリスト
- 違法行為(住居侵入・窃盗・脅迫・無断GPS設置など)を前提とする提案がないか
- 「誰が・どこまで・何をするか」が契約書と見積に明記されているか
- 成功条件・中止条件・返金や精算ルールが透明か
- 依頼者が法律違反を示唆する要望を出した場合、断る運用があるか

5. 呼び方の問題ではなく「実態と運用」が重要
業界団体の中には、「別れさせ」「復縁」「工作」といった語を“不適切文言”として注意喚起する動きも見られます。
ただし、名称を変えても実態が同じであれば、読者の不安は解消されません。
重要なのは言葉ではなく、次の3点です。
- 違法行為をしない運用
- 契約内容と稼働内容の一致
- 依頼者保護(説明責任・中止判断・記録)
6. (株)ジースタイルの基本方針
(株)ジースタイルは、違法行為を前提とする提案は行わず、法令遵守の範囲で実行可能な方法のみをご提案します。
また、成功可能性が低い案件や、違法行為・公序良俗に反する目的が疑われる場合は、面談で状況を確認のうえ ご依頼をお断りすることがあります。
「依頼を受けること」よりも、「依頼者様がトラブルに巻き込まれないこと」「適法な範囲で成功確度を高めること」を優先し、契約内容・稼働内容・リスク説明を明確にした上でご案内します。

まとめ:争点は“存在”ではなく“やり方”
別れさせ屋・復縁屋をめぐる議論は、「存在が違法かどうか」という単純な二択では整理できません。
実際には、契約内容・手法・態様によって評価が変わり、依頼者側もリスクを正しく理解したうえで、透明性の高い事業者を選ぶ必要があります
FAQ(よくある質問)
- 依頼を断られることもありますか?
はい。違法行為の要望が含まれる場合や、成功可能性が極めて低い場合、トラブル拡大が見込まれる場合などは、依頼をお断りする判断があり得ます。これは依頼者保護の観点でも重要です。
- 相談内容が外部に漏れることはありませんか?
守秘義務・個人情報保護に則り、相談内容を第三者へ漏らさない運用が前提です。不安な場合は、面談前に「情報管理体制」「連絡手段」「記録の取り扱い」を確認してください。
- 相談だけでも大丈夫ですか?
はい。まずは状況を伺い、実行可能性・リスク・進め方を整理した上で、依頼するかどうかをご判断いただけます。相談段階で「無理に契約を迫らない」ことが重要です。
- 成功率は事前に分かりますか?
成功率は案件の前提条件で大きく変動します。重要なのは、数字の提示よりも、なぜその方法で成功確度が上がるのかを論理的に説明できるか、そして「難しい案件は断る判断ができるか」です。
- 面談では何を話せばいいですか?(準備するものは?)
可能な範囲で次をご用意ください。
- 現状(いつ・何が起きたか)の時系列
- 相手との関係性(交際/婚姻の有無、同居の有無など)
- 目標(復縁したい/別れさせたい/関係修復したい等)
- すでに行った行動(連絡、接触、SNS等)
- 予算感と希望期限
守秘義務に配慮しつつ、無理のない範囲で構いません。
- 安全な会社かどうかは、何を見れば分かりますか?
最低限、次の項目が明確かを確認してください。
- 違法行為は一切しない(しない行為の明示)
- 稼働内容・範囲・回数・期間が契約書と見積に明記
- 中止条件・精算条件・追加費用のルールが明確
- 依頼者が違法な要望を出した場合は断る運用がある
- リスク説明を口頭だけでなく書面でも行う
- 「工作」と「聞き込み調査」は何が違うのですか?
一般に、聞き込みは情報収集を目的とします。一方で工作は、状況形成や心理的変化を狙うなど目的達成型の関与が含まれる設計になりやすく、ここが議論になりやすいポイントです。依頼者側は「手法」と「目的」をセットで理解することが重要です。
- 違法になりやすい手法には何がありますか?
典型的には、無断でのGPS設置、住居侵入・建造物侵入、盗撮・盗聴、個人情報の不正取得、恐喝・強要などです。提案の時点で、こうした手法が示唆される場合は注意が必要です。
- 依頼者も処罰対象になる可能性はありますか?
依頼内容に違法行為が含まれる場合(例:不法侵入、窃盗、脅迫、無断GPS設置等)には、依頼者側もトラブルに巻き込まれるリスクが高まります。だからこそ、「何をしないか」まで明確に説明できる業者を選ぶことが重要です
- 「公序良俗に反する」と言われるのが不安です。
公序良俗の評価も、目的・対象者の状況(既婚/未婚)・手法など、個別事情で変わります。重要なのは、目的と手段の整合性が取れていて、法令上・社会通念上問題のある行為を行わない運用になっているかを確認することです。
- 探偵協会(業界団体)が否定的なのはなぜですか?
探偵業務の枠組み(尾行・張り込み・聞き込み等)から、別れさせ/復縁の「誘導」行為が逸脱すると捉える立場があるためです。業界内で「どこまでが調査で、どこからが介入か」という線引きに見解差があります。
- 別れさせ屋・復縁屋は違法なんですか?
一律に「違法」と断定できるものではなく、契約内容・手法・実施態様によって判断が分かれます。大切なのは、違法行為(住居侵入・窃盗・脅迫・無断GPS設置など)を前提としない、法令遵守の範囲で進められる提案かどうかです。

